人間誰しも、迷いながら生きていると思います。
思い悩んで日常生活に支障をきたしたり、
ついには病を得る人もあります。
また逆に、本人は迷っていないと思いながら
人の道を大きく踏み外しているときもあります。

私も十代から二十代にかけて、
どのように生きたら良いのか、自分とは何者かと、
青年期にはよくあることですが、人生に悩みました。
まるで出口のないトンネルに入ってしまったようでした。

そうして思い悩む内に、
禅に光を見つけて出家致しました。
以来四十余年経ちますが、その発心は
間違っていなかったと思っています。

自分に思い悩む人も、自分の迷いに気付こうとしない人も、
人間の迷いを断とうとするならば、
道元禅師の下記の一句が入り口となり
佛道の一里塚となります。

佛道をならふといふは
自己をならふなり、
自己をならふといふは
自己をわするるなり、
自己をわするるといふは
萬法に證せらるるなり、
萬法に證せらるるといふは
自己の身心およひ
他己の身心をして
脱落せしむるなり、
悟跡の休歇なるあり、
休歇なる悟跡を
長長出ならしむ

『正法眼蔵現成公案』

学び尽そうにも学び切れないのが
道元禅師であり佛道です。
しかし、その一歩が證道となります様に、
共に歩みませんか。

智源寺住職 髙橋信善

 

寺院・法人情報

宗派曹洞宗
山号松渓山
寺名智源寺
法人名宗教法人 智源寺
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TEL / FAX0772-22-2604
住職髙橋信善